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金澤バンブー764-4 インプレッション

まず、インプレッションを記載する前にちょっとした能書きです。
当然のことながらこれから記載するインプレッションは私の個人的な感想であり、私の限られた経験を背景に感じたことでしかありません、しかもその感想は「現在はこう感じている」というもので今後変遷する可能性が十分ありえますので、そのところあらかじめご理解ください。

私がこのロッド以外に4ピース以上のバンブーロッドを握ったことは1度だけです。某有名ビルダー作の竿で、たしか5か6ピースでした。旅先でもバンブーが使いたいという要望のための特殊なロッドです。
持った感触は「重っ!」。
ロッドの重量というよりは持ち重り感というもので、グリップも細く、これは一日中振ることはできないなぁと感じました。
それ以来、マルチピースのバンブーロッドというと3ピースが限界なのだろうと勝手に思っていまして、それ以上のものは際物的な見方をしていました。
それでも、基本的に源流志向でパックロッド好きですからバンブー以外でいろいろなパックロッドを持っていまして、壊れてしまったり売ってしまって手元にないロッドもありますが、今でももたまに使用するロッドにグラスロッドの10ピースというものがあります。
これは仕舞寸法が極端に短く、ロッドケースに入れたままでベストの背中ポケットに余裕で入りますので、源流釣行や予備として携帯するのに重宝しています。
しかし、はっきり言って使用感は今一つ。
どんな感じかといいますと、キャストしてラインが出る瞬間にティップが先に振れ過ぎてしまうのです。ティップがお辞儀してしまう状態と言ったほうが分かりやすいでしょうか。もしくは揺れを吸収できていないと言うべきか。
何しろラインコントロールが難しいロッドなのです。
ラインキャストを野球のピッチングに例えると、ベストピッチングと呼べる投球にはある一定の幅で球を手放すタイミングがあると思うのですが、その幅が非常に狭いのです。
ゆえに、ベストなキャストをするためにはどんな場所でも同じようタイミングでキャストする必要があり、バックハンドを強いられる場所などではまずもって上手くキャストできたためしがありません。
当然フォルスキャストの回数も増えるし、ミスキャストも多いので釣果に影響が出ます。

前置きが長くなりましたが金澤バンブー764-4 RiversideRamblerはと言いますと、非常にキャストしやすいロッドです。4ピースにしてはロッドの持ち重り感がなく、全体的なバランスがいいので一日振っても疲れません。私はキャストするとき、ロッドフェース(ガイド側の前面)を全て使ってラインを押し出すようなイメージを持っているのですが、そのイメージに近くラインが繰り出されティップがお辞儀するようなことはありません。
ロッドアクションは昨年オーダーした703-3より気持ちハリがある印象ですがビンビンではないです。
また、ノードレス、ホローと特徴的な構造を持たロッドであるにもかかわらず、必要以上にエキセントリックな部分はなくバランスよくまとまったロッドだと言えると思います。今回4ピースをオーダーした理由はどんな場面でもそれなりにカバーできるユーティリティーで、まさしくぴったりな印象です。今後様々なシチュエーションでどんな使い方ができるか試すのが楽しみになりました。

これ以降は課題。
キャスト中というのは予想以上にねじれの力がかかるようで、正面を合わせてきちんと繋いでいたのですがバットセクションとセカンドセクションの面で少しずれました。こちらはフェールールワックスを塗布し、きつめに繋ぐことで様子を見ようと思います。
しかしこれでハリキフェルールの16/64エクストラショートが生産終了となった理由が分かった気がしました。
それと、これはロッドの問題ではないかもしれませんが、今回の釣行ではいつもに増してバラシが多かったのです
バーブレスフックの利用と小型のイワナが多かったのもあるのですが、ランディング途中でバレることが何度もありました。
今回はシルクラインも用意していのですが、結局PVCラインとファールドリーダーを利用していたことも関係しているのか、ファールドリーダーは伸びきった場合にナイロンリーダーに比べて案外ショック吸収性がないのでは?と思っています。
フライラインとリーダーの間にゴム系のラインを繋ぐ方法があったはず、商品名ご存知の方お教えください。